循環しない躯。

僕は彼女を待っている。
25まではと言ったが、そこまで堪えるか分からなくなって来た。
せめて五月、喩え延期にしても、舞台までは耐えたい。


砂が耳や鼻、口の中へ入って気持ちが悪い。
時間が無い。砂の音以外の雑音が入る。
死ぬなら泥水雨水に浸って苦しんで、醜く死にたい。
若しくは十一月の夕暮れに生きたまま火に燃されたい。
苦しみは生きていたという証に思える。
ならば苦しみの後、灰になってしまえばと。


多面の内の一面が独立する様な事はあってはならない。
ただ単純だった筈の矛盾が、捩れてしまう。
常に背反する思考があって尚、そこからまた枝分かれしていく。
体力の低下に伴い思考力も低下の一途。
一つの問いに幾つかの答えが問いとなって現れても、回らない。